知っておきたい!子供の歯並びを悪くする口腔習癖と早期発見のポイント
子供の歯並びは、親として気になるポイントの一つです。歯並びが悪くなる原因には、遺伝だけでなく、日常の口腔習癖も大きく影響します。
文責
金子 宗嗣(かねこ むねつぐ)
経歴
2011年
九州大学歯学部 卒業
2012年
聖マリア病院歯科口腔外科にて歯科臨床研修修了
福岡県内の歯科医院にて勤務医、分院長として診療に従事
2022年
藤崎かねこ歯科クリニック開院
この記事では、子供の歯並びを悪くする主な口腔習癖と、その早期発見のポイントについて詳しく解説します。
1.口呼吸
口呼吸は、歯並びに悪影響を与える代表的な習癖です。口を開けて呼吸することで、歯列に適切な圧力がかからず、出っ歯や乱ぐい歯の原因になります。また、口内が乾燥しやすくなり、虫歯や歯周病のリスクも高まります。
2.指しゃぶり
指しゃぶりは、特に上下の前歯に影響を与えます。長期間続けると、出っ歯や開咬(前歯が噛み合わない状態)を引き起こすことがあります。3歳を過ぎても指しゃぶりが続く場合は、専門家の助けを借りることを検討しましょう。
3.舌突出癖
舌を前に突き出す癖は、前歯を前方に押し出し、出っ歯や開咬の原因となります。舌は本来、口蓋のスポットに収まっているべきですが、これができていないと歯並びに悪影響を及ぼします。
4.唇や爪を噛む癖
唇や爪を噛む癖も、歯並びに悪影響を与えます。前歯に不適切な力がかかり、出っ歯や受け口、乱ぐい歯を引き起こすことがあります。これらの癖は、早期に改善することが重要です。
5.頬杖をつく癖
頬杖をつくことで、顎関節に大きな負担がかかり、顎の歪みや歯並びの悪化を招きます。特に片側だけに負担がかかると、噛み合わせにも影響が出ます。
6.うつ伏せ寝・横向き寝
うつ伏せ寝や横向き寝は、顎や歯に強い圧力がかかり、歯並びに悪影響を与えます。特に長時間同じ姿勢で寝ることは避けるべきです。
7.歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりは、歯に強い圧力をかけ、摩耗や欠けを引き起こします。子供の歯はまだ成長途中のため、特に注意が必要です。
8.やわらかいものばかり食べる
やわらかい食べ物ばかり食べていると、顎の発育が不十分になり、歯並びが悪くなります。適度に噛みごたえのある食事を心がけましょう。
9.片方の歯だけで噛む
片方の歯だけで噛む習慣は、歯並びや噛み合わせに偏りを生じさせます。両側で均等に噛むことが大切です。
10.猫背などの悪い姿勢
猫背は、頭部や顎が前方に出るため、噛み合わせが悪くなり、歯並びにも影響を与えます。正しい姿勢を保つことが重要です。
早期発見のポイント
子供の歯並びの問題は、早期に発見し対処することが重要です。以下のポイントに注意して、早期発見を心がけましょう。
1.定期的な歯科検診: 定期的に歯科検診を受けることで、早期に問題を発見できます。
2.日常の観察: 子供の口元や歯並びを日常的に観察し、異常がないかチェックしましょう。
3.専門家の相談: 気になる点があれば、早めに歯科医や矯正専門医に相談することが大切です。
まとめ
子供の歯並びを悪くする口腔習癖は、日常のちょっとした行動から生じることが多いです。早期に発見し、適切な対策を講じることで、健康な歯並びを保つことができます。親として、子供の口腔習癖に注意を払い、必要に応じて専門家の助けを借りることを心がけましょう。