こんにちは。

早良区役所前藤崎駅近くの藤崎かねこ歯科クリニック院長の金子宗嗣です。

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「硬いものが噛めなくて、食事が楽しめなくなった…」
「歯が抜けたところを人に見られるのが恥ずかしくて、自然に笑えない…」
「たった1本ないだけなのに、なんだか他の歯もグラグラしてきた気がする…」

不慮の事故や、残念ながら進行してしまった虫歯・歯周病で歯を失ってしまったとき、その喪失感は計り知れません。当院にも、このような深刻なお悩みを抱えた方が、勇気を出してご相談に来られます。
歯を失ったまま放置することは、見た目の問題だけでなく、残された健康な歯の寿命を縮め、お口全体のバランスを崩す大きな原因となり得ます。現代の歯科医療には、失った歯の機能と見た目を取り戻すための、いくつかの治療選択肢があります。それが「義歯(入れ歯)」「ブリッジ」「インプラント」です。
この記事ではそれぞれの治療法が持つ特徴を、包み隠さず丁寧にお話ししていきます。どの治療法が絶対的に優れている、というわけではありません。大切なのは、あなたのライフスタイル、価値観、そしてこれからの人生に、どの選択が最も寄り添ってくれるかを知ることです。
後悔のない選択をするために、一緒に、あなたにとっての「最善」を見つけてまいりましょう。

「歯が1本ないだけ」では済まない、放置する本当の怖さ
本題に入る前に、少しだけ大切な話をさせてください。歯が1本抜けると、そのスペースに隣の歯が倒れ込んできたり、噛み合っていた歯が伸びてきたりすることがあります。まるでドミノ倒しのように、お口全体の歯並びが徐々に乱れていく可能性もあります。そうなると、噛み合わせが悪くなり、特定の歯に過度な負担がかかったり、頭痛や肩こりの原因になったりすることも考えられます。
歯を失うことは、お口の中の「チームワーク」を乱す、大きな出来事の一つなのです。だからこそ、できるだけ早く、その失われたポジションを補ってあげることが重要になります。


選択肢1:義歯(入れ歯)

まずご紹介するのは、最も歴史が長く、多くの方がイメージしやすい「義歯(入れ歯)」です。
• 義歯とは? 取り外し可能な人工の歯のことです。1本〜数本の歯を補う「部分入れ歯」と、すべての歯を失った場合に使う「総入れ歯」があります。部分入れ歯は、残っている歯に金属のバネ(クラスプ)を引っ掛けて固定します。

【メリット】
最大のメリットは、健康保険が適用されるため、比較的安価に作製できる点です。また、多くのケースで外科的な処置を必要とせず、両隣の健康な歯を削ることもありません。型取りから完成までの期間が比較的短いのも特徴です。

【デメリット】
金属のバネが見えてしまったり、装着時に違和感を覚えたりすることがあります。また、固定源が残った歯であるため、どうしても噛む力がご自身の歯の20〜30%程度に落ちてしまうと言われています。慣れるまでは話しにくさを感じることもあります。そして、バネをかけている歯には負担がかかり続ける可能性があり、顎の骨も刺激が伝わらないため、時間と共に痩せていってしまう可能性があります。定期的に調整をしないと、ガタつきや痛みが出ることもあります。

選択肢2:ブリッジ
次にご紹介するのは、失った歯の両隣の歯を支えにして、橋をかけるように人工の歯を装着する「ブリッジ」です。
• ブリッジとは? 失った歯の両隣にある健康な歯を土台として削り、そこに連結された被せ物をセメントで固定する方法です。取り外しの必要はありません。

【メリット】
固定式なので、義歯のような大きな違和感は比較的少なく、ご自身の歯に近い感覚で噛むことが期待できます。保険適用の素材を選べば、費用を抑えることも可能です。見た目も、保険外の素材を選べば比較的自然に仕上げることができます。

【デメリット】
ここが最大のポイントですが、ブリッジは**支えにするために、両隣の健康な歯を削らなければなりません。一度削ってしまった歯は、二度と元には戻りません。虫歯でもない健康な歯の寿命を、治療のために縮めてしまう可能性があるのです。また、3本の歯がつながっているため、歯と歯の間の清掃が難しく、土台の歯が虫歯や歯周病になるリスクが高まります。もし土台の歯に問題が生じてしまうと、さらに多くの歯を失うことにも繋がりかねません。

選択肢3:インプラント
そして、3つ目の選択肢が、当院が、長期的な視点で最もおすすめしたい「インプラント」です。
インプラントとは? 歯を失った部分の顎の骨に、チタン製の人工歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療法です。顎の骨としっかり結合することで、ご自身の歯に近い自然な機能と見た目の回復が期待できます。

【メリット】
最大のメリットは、残っている他の歯に負担をかけない「独立した治療」であることです。健康な歯を削る必要はありません。また、ご自身の歯に匹敵する、しっかりとした噛み心地が期待できます。ステーキ、おせんべい、りんごの丸かじり…食事の喜びを、もう一度心から味わえる可能性が広がります。見た目も非常に自然で、周囲の歯と調和しやすい特徴があります。さらに、顎の骨に直接刺激が伝わるため、骨が痩せていくのを防ぐ効果も期待できます。

【デメリット】
インプラントは健康保険が適用されない自由診療のため、費用が高額になる傾向があります。また、人工歯根を埋め込むための外科手術が必要で、骨の状態によってはすぐに手術ができない場合もあります。治療期間も、骨とインプラントが結合するのを待つため、数ヶ月単位でかかることが一般的です。
あなたにとっての最善は?3つの治療法を比べてみましょう。

あなたにとっての最善は?3つの治療法を比べてみましょう

項目 義歯(入れ歯) ブリッジ インプラント
噛む力 自分の歯の20~30%程度 自分の歯の約60%程度 自分の歯に匹敵する力が期待できます
見た目 △(バネが見えることがある) 〇(比較的自然) ◎(極めて自然で、周囲の歯と調和します)
他の歯への影響 △(バネをかける歯に負担がかかる場合がある) ×(健康な歯を削る必要があります) ◎(健康な歯を削る必要がなく、負担もありません)
費用 ◎(保険適用で比較的安価) 〇(保険適用あり) ×(自由診療のため高額になる傾向)
治療期間 ◎(比較的短い) 〇(比較的短い) △(数ヶ月~半年程度かかる場合がある)
清掃性 〇(取り外して洗える) ×(連結されているため手入れが難しい) ◎(自分の歯と同じようにケアできます)

まとめ

今回は、歯を失った際の3つの治療法、「義歯」「ブリッジ」「インプラント」について、それぞれの特徴をお話してきました。
• 義歯は、手軽で安価ですが、機能性や快適性では劣る点があります。
• ブリッジは、比較的快適ですが、健康な歯を犠牲にするという側面があります。
• インプラントは、費用と時間はかかりますが、残った歯を守り、ご自身の歯と変わらないような生活を取り戻せる可能性を秘めた、非常に魅力的な治療法
す。
藤崎かねこ歯科クリニックがインプラントをおすすめするのは、それが単に最新の治療だからではありません。「お口全体の健康を、いかに長く維持できるか」「患者様のこれからの人生を、いかに豊かにできるか」という視点で考えたとき、インプラントが持つ価値は、他の治療法では得がたいものがあると考えているからです。
もちろん、最終的にどの治療法を選ぶかは、あなたご自身です。私たちは、そのための正確な情報を提供し、あなたの想いに寄り添い、専門家としてのアドバイスを全力でさせていただきます。
まずは、あなたの今の気持ち、不安に思っていることを聞かせていただけませんか?藤崎駅エリアで信頼できる歯医者をお探しなら、ぜひ「藤崎かねこ歯科クリニック」へご相談ください。私たちが、あなたの「もう一度、心から笑いたい」という願いを叶えるためのお手伝いをさせていただきます。

 

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