お子様の歯並びが気になり始めた保護者の皆様、小児矯正のタイミングについてお悩みではありませんか?この記事では、小児矯正を始めるベストなタイミングについて、専門的な観点から詳しく解説していきます。

文責

金子 宗嗣(かねこ むねつぐ)

経歴
2011年
九州大学歯学部 卒業
2012年
聖マリア病院歯科口腔外科にて歯科臨床研修修了
福岡県内の歯科医院にて勤務医、分院長として診療に従事
2022年
藤崎かねこ歯科クリニック開院

小児矯正の重要性

小児期の矯正治療は、将来の歯並びや顎の発達に大きな影響を与えます。早期に適切な治療を行うことで、後々の複雑な矯正治療を回避できる可能性が高まります。

小児矯正のメリット

1.顎の成長をコントロールしやすい
2.永久歯の生え方を誘導できる
3.治療期間が短縮される可能性がある
4.将来的な費用負担を軽減できる

小児矯正の適切な開始時期

小児矯正の開始時期は、お子様の個々の状況によって異なります。しかし、一般的には以下のようなタイミングが考えられます。

1.乳歯列期(35歳頃)

この時期は、主に重度の不正咬合や顎の成長の問題に対処します。

交叉咬合:上下の歯が正しくかみ合わない状態
・開咬:前歯が閉じた時に上下の歯が接触しない状態
・上顎前突:上の前歯が著しく前に出ている状態

これらの問題は、早期に対処することで効果的に改善できる可能性が高まります。

2.混合歯列前期(69歳頃)

永久歯が生え始めるこの時期は、多くの歯科医師が小児矯正を開始するのに適していると考えています。

・永久歯の萌出誘導
・顎の成長の調整
・歯列弓の拡大

この時期の治療は、予防矯正インターセプティブ矯正と呼ばれ、将来的な問題を未然に防ぐことを目的としています。

3.混合歯列後期(1012歳頃)

この時期は、ほとんどの永久歯が生えそろい、より本格的な矯正治療を開始することができます。

・歯列不正の改善
・空隙の閉鎖
・叢生(歯並びの乱れ)の改善

小児矯正の開始を検討すべき症状

以下のような症状が見られる場合、小児矯正の開始を検討する良いタイミングかもしれません。

1.上下の歯が正しくかみ合わない
2.歯並びが乱れている
3.口呼吸が習慣化している
4.歯ぎしりや食いしばりがある
5.顎関節に違和感がある
6.発音に問題がある

これらの症状が見られる場合、専門医による診断を受けることをおすすめします。

小児矯正の種類と特徴

小児矯正には様々な種類があり、お子様の状態に合わせて最適な治療法が選択されます。

1.機能的矯正装置

顎の成長を誘導し、筋肉の機能を改善する装置です。取り外し可能なタイプが多く、就寝時や家庭で装着します。

メリット

・顎の成長を促進
・装着時間を調整可能

デメリット

・装着の協力が必要
・効果が現れるまで時間がかかる

2.拡大装置

上顎を広げるための装置で、狭い歯列弓を改善します。

メリット

・歯列弓の拡大が可能
・永久歯の萌出スペースを確保

デメリット

・装着感がある
・定期的な調整が必要

3.部分矯正

特定の歯や部分的な歯列の矯正を行います。

メリット

・治療期間が比較的短い
・費用が抑えられる

デメリット

・全体的な歯列矯正には限界がある

小児矯正のタイミングを逃さないために

お子様の歯並びや顎の発達を定期的にチェックすることが重要です。以下のポイントに注意しましょう。

1.定期的な歯科検診:6ヶ月に1回程度の検診を受けることをおすすめします。
2.早期の相談:気になる症状があれば、早めに矯正歯科医に相談しましょう。
3.成長の観察:お子様の顔の形や噛み合わせの変化に注意を払いましょう。
4.習慣の改善:指しゃぶりや口呼吸など、悪習慣の改善を心がけましょう。

まとめ

小児矯正のベストなタイミングは、お子様一人ひとりの状況によって異なります。しかし、早期発見・早期治療が重要であることは間違いありません。歯科医による定期的なチェックを受け、必要に応じて適切な時期に矯正治療を開始することで、お子様の健やかな成長と美しい歯並びを支援することができます。お子様の歯並びや顎の発達に不安がある場合は、ぜひ藤崎かねこ歯科クリニック、当院にご相談ください。早期の対応が、お子様の将来の笑顔を守る大切な一歩となります。

藤崎かねこ歯科クリニック